「新しいことをやろう」とすると、けっきょく仕事になる問題

空いてる(ように見える)4割を何かに使おうとすると、多くの人がまず考えるのは「新しいビジネスをやろうかな」という方向です。

例えば、

●ちょっと別ジャンルの商品やサービスを試してみる
●これまで扱っていない領域に営業を伸ばしてみる
●新しいサービスメニューを作ってみる

聞こえはすごく前向きだし、たしかに必要な動きでもあります。
でも、冷静に見ると全部「今までの仕事の延長線上」なんですよね。

稼ぐ、売る、回す、スケールさせる。
その文脈からは離れていない。

つまり僕らは、「自由時間ができたら、まったく別の人生を始める」みたいな極端な方向にはなかなか行かない。

なぜなら、責任を背負って生きてきたぶん、どうしても“ちゃんと回るもの”に寄せてしまうから。

そしてもう一つ、正直な話として「ゼロから一人で立ち上げるのは、もうしんどい」という本音もある。

ゼロイチってものすごいエネルギーがいるんです。
若いときは勢いと根性で飛び込めたけど、50代になると体力・家庭・すでに抱えている責任を考えると、そこにフルベットするのは現実的ではない。

じゃあ、どうするのが現実路線か?

最近ハッキリしてきたのは、「一人でゼロからはじめない」という考え方です。

自分で新事業を最初から全部作るんじゃなくて、誰かが投げてくれたアイデアや企画の“横”に入って、その企画を現実に落とし込む役をやる。

これ、やってみるとすごくしっくりくるんです。

●方向性がズレないように整える
●現実の段取りに落とす
●リスクと手間を調整する
●「それ、どこから始めたらいい?」に具体的に答える

こういう補助線を引く作業は、むしろ今の世代のほうが得意になってきている。

言い方を変えると、エンジンとして馬力で引っぱる役から、トランスミッションとして動力を無駄なく現実に伝える役に、役割が少しずつ移ってきている感じなんです。

次回は、この「横に入る役」「トランスミッションの役」を、どこに貸していくのがいいのか?という話をまとめます。
    

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