「4割余ってるように見えるけど、実は自由じゃない」問題

50代くらいになると、フルパワーで走らなくても会社や現場を回せるようになってくる。
つまり、常に100%で張り付かなくても、どうにかなる。

すると、何が起きるか。
表面的には「ちょっと時間に余裕がある人」に見えるんです。

たとえば、自分のエネルギー配分でいえば「仕事に必要な力は6割くらいで足りる」「本気を出せば8割まで上げられるけど、普段はそこまでは使っていない」という人がけっこう増えてる。

そうすると、残りの4割は“空いているように見える”。

でも、ここが重要なんです。

その4割って、ほんとうに自由な時間じゃないんですよね。

実際には、

●電話が鳴ったら即対応する待機
●現場で何か起きたらすぐ行ける体制
●誰かが困ったときに「ちょっと相談いい?」に乗れる余白

トラブルやイレギュラーに備えておくスタンバイ状態

つまりこの4割は「オフ」じゃなくて「スタンバイ」。
いつでも出動できるようにしている時間であり、会社や現場の安全装置としてキープしてある時間なんです。

私はこの感覚を「消防士の待機」に近いと感じています。
雑談してコーヒー飲んでいるように見えても、サイレンが鳴ったら全力で飛び出す。
完全に自由ではないし、完全に拘束でもない。

その中間のグレーゾーンが“4割”なんです。

で、この「余ってるようで余ってない4割」をどう扱うかが、いまの同世代にとってかなり大きなテーマになってきている。

自由時間と呼ぶには責任が重い。
でも“仕事の一部”と割り切るには、ちょっともったいない。

このグレーな4割を、何に投資するか。

ここから先の話が、たぶん「第二のキャリア」「セカンドステージ」「次の役割」みたいな言葉とつながっていく気がします。

次の回では、この4割を「新しいチャレンジ」に使うときの落とし穴について書きます。
    

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